駒を低くしすぎたせいもあるのですが,ナットの溝が磨り減って深くなった結果,弦が指板に触れているのです。以前は指板をヤスリで削って調整したのですが,また出るようになってしまいました。
「ナットの溝に皮を挟んだら良い」と伺いました。
それを聞いて鳴らなくならないかと心配したのですが,
「薄いから大丈夫。工房でもやってくれるから問題ないでしょう」
もともと鳴り方が突出し易いA線の開放のAの音だけですから多少音量に影響がでるとしても問題はないですね。
ということで自分で皮を挟むことにしました。皮は弓に巻いているオストリッチの皮。その端をほんの数ミリ切り取ってナットの溝と弦の間に挟みました。
見事にビビリがなくなりました。作業時間3分,コスト0円で問題が解決しました。
ただ依然としてA線の駒は低いので,ついでに駒のA線の溝にも皮をはさみました。これももともとはパーチメントという皮を張ってあったのですが,自分で駒を削ったのでなくなっていたのです。しかもA線は使っているうちに駒に喰い込んでくるのでますます駒が低くなってきます。これも皮を挟んでいい感じです。これも自分で弾いているレベルでは音量,音色に変化はないのでこのまま使おうと思います。
もっとも黛敏郎の無伴奏のチェロ曲「文楽」では逆にこのサワリのある音を出すほうがこの曲らしいと思うのですが。この曲を弾くときは皮を外そうかな。今後,弾く機会があるのかはわかりません(>_<)